武漢からの第1波。
欧米からの第2波。
そして、次の冬に来ると予想されている第3波。
この冬の第3波には、どういった戦略・戦術で戦えば良いのか?
第2波がピークを過ぎたと言われるこの時期に、第3波への戦い方の検討を行うのは悪い話では無いだろう。
幸いなことに、第3波までには、まだ相当の時間がある。
そして、我々と世界には「経験」もある。
これらを元に、簡単にこの冬の戦い方を考えたい。
■コロナと経済
・治療法の確立は、まだ成されていないかもしれない。
・ワクチンもたぶんまだだろう。
これが前提だ。
上記のどちらかが完全に解決されていた場合は、対策は不要となるだろう。
それはそれで喜ばしい。
問題は、現状+α程度でこの冬を迎えることになった場合だ。
前稿で、かなりザックリだが、いくつかのコロナ対策での経済的影響を概観した。
・ 完全な水際対策してたら、5兆円
・ 一ヶ月~? 100%のロックダウンしてたら、50兆円
・ 現在のズルズル対策で117兆円超
これだけの損失(一時的)がある。
どの対策が良いのか?
これはもう明確であろう。
日本は11月以降、鎖国する。
そうすれば、国内経済はほぼ100%回すことができる。
せいぜい、航空会社と、冷凍食品輸入商社等への補償だけで済む。
国民生活は、海外材料で成り立っている安い外食産業が、値上がりするか休業するか? といった程度であろう。
(今から方針を示せば、国内在庫を増やしておくなど、事前の対策も可能だ。)
なぜ11月からなのか?
別に10月からでも良いが、準備期間としては少し短いかもしれない。
現実的な準備等を考えると、10月より後で、かつ12月では遅く、通常インフルの流行もスタートする11月前後が良いのでは無いか? ということだ。
あとは、各企業等に日本への入国が禁止になる場合の準備を、事前に促しておけばよい。
海外在留邦人は、早めに帰国する選択肢もあるだろう。
外国人は、冬の時期だけ訪日を抑制してもらう事になる。
スカイプ等を使っての打ちあわせはすでに普及しており、特に大きな問題は無いだろう。
それでも、どうしても入国が必要な人に対しては、指定宿泊施設での4週間の強制完全隔離をすればよい。
強制的な措置を行える法整備にも、今は時間がある。
第1~2波とは異なるのが、ここだ。
何がベストなのか?
はすでに見えて来ている。
それをできるのにやらないのは、ただの怠慢だ。
迅速に法整備をすればよい。
(もちろん、カッチョいいやり方のために、700年前のローテク施策を嫌うのは、それ以上の愚策だ。)
これらを確実に行えば、この夏以降のGDP損失は日本はかなりの部分を抑えることができ、国内経済は復活させることができる。
もちろん、2021年夏の五輪への準備も確実にできる。
(例えば、開催国日本が完全なる安全を確保していれば、)
そう。
この冬の“鎖国”の有無は、五輪開催をも左右するのだ。
この冬の第3波を、今回以上にほぼ感染者ゼロ、といったレベルで乗り切らない限り、2021年の五輪開催は無くなる。
30兆円とも言われる五輪の経済効果は、マイナス4兆円とも言われる経済損失えと大きく変わってしまうのだ。
鎖国による4兆円の損失を覚悟して、国内GDP500兆円と、五輪効果30兆円を獲得するのか?
「国内経済ガー」と根拠も無く気にして、100兆円規模の財政出動、五輪による損失差額-34兆円を被るのか?
バカでもわかる、簡単な2拓である。
現在の、海外からの渡航者は1日300人前後。
(通常は7万人前後/日だが。)
第2波である今の日本の水際対策は、
蛇口を閉めずに、床にこぼれた水を拭き取っている
だけだ。
バカでもわかる選択すらできそうにない。
それが今の日本という国だ。
幕末以来、100年ぶりの鎖国を、切に希望する。